what's!? coffee

聴覚障害をもつバリスタが、コーヒーを通して聴覚障害者の夢を応援する

コーヒー職人とバリスタ

私はwhat's!? coffee のバリスタとして、自分の中で目指している、心掛けているバリスタ像があります。

目指しているバリスタ像は、

【コーヒー職人にならないこと】 です。

バリスタってコーヒーの職人じゃないの?ってなるかもしれませんが、私はそう考えていません。

ここで意味する職人とは、最高に美味しいコーヒーを作り上げる能力を持っている反面、頑固で気難しく、接客が最低限な事です。

この職人気質と言われるものは、日本ではよく見かけます。

頑固親父の店で客が気を使いながら…のような。

もちろんお店やブランドにより色々な考え方があるので一概には言えません。

正解か不正解は置いておいて、私は職人になりたくありません。

コーヒーのことについてはとても勉強していますし、目の前のコーヒーには全力で美味しく淹れられるよう努力しています。

ただ、そのコーヒーは何の為に美味しく淹れているのか。

【お客様の為です】

お客様に美味しいものや良いものを体感してほしいというのが目的です。

コーヒーはカップ1杯で終わりです。 

カップ1杯になるまでにも生産地からカップ1杯になるまで多くの方が関わっています。

それが飲んだら終わりなんです。

お客様はわざわざ、カップ1杯のコーヒーの為に時間を使って、お金を払っているのです。

それってバリスタにとってとても嬉しいことで、お金以上にお礼をしたい気持ちが溢れるんです。

でも何か物を渡すわけにもいかない…となったら行動で示すしかない。

その想いが接客に現れると私は思っています。

だからこそ、挨拶やお礼の言葉、笑顔、ちょっとした会話や気遣いが出てくるのです。

この接客を高いレベルで行うことができるのが、最高のバリスタだと私は思っています。

だからといって職人にその想いがないとは言いませんが…笑顔がなかったり言葉数がかなり少なかったり、お客様が高圧的に感じてしまうのは勿体ないな…と。

ちなみに不器用でも想いが伝われば、手慣れている店員よりも物が売れたりします。

長くなりましたが、コーヒー職人を否定するわけでもないですが、私はコーヒー職人にならないというのはそういった想いがあるからです。