what's!? coffee

聴覚障害をもつバリスタが、コーヒーを通して聴覚障害者の夢を応援する

なぜクラウドファンディングなのか。

what's!? coffeeでは、コーヒー専門のキッチンカーを始めるにあたり、クラウドファンディング(インターネット上での資金調達)を行います。

キッチンカーは中古で揃えれば、固定店舗よりも大きな金額にはなりません。

なぜ自己資金ではなくクラウドファンディングを行うのか?

それは、「聴覚障害者の夢」は【what's!? coffee】が持っているものではなく、【聴覚障害者】が持っているものだから。

聴覚障害者は、コミュニケーションがとれない、とりにくいという理由から様々な不条理を被ります。

聞こえないこと以外は他の誰とも変わらない、大差ないのに。

この【聞こえないこと】が【社会から隔離】されてしまう。

例えば、英語やアラビア語など、自分の知らない言葉で外国人が話しかけてきたら、コミュニケーションが円滑にとれないと逃げてしまう。 

この例えと、聴覚障害者に壁を作ってしまうのは同じです。

【コミュニケーションが円滑にとれない】

という事実は、コミュニケーション能力が重要視されている社会では壁を作られる。

でも、同じ日本人である聴覚障害者に対しても壁を作ることは本当に正しいですか?

(外国人を比較対象に上げることが正解だとは思いませんが今回だけ…)

日本人だから、
はっきり話せば伝わります。
言い直せば伝わります。
紙に書けば伝わります。
口パクとジェスチャーでも伝わります。

同じ日本語を話すのですから。

社会が壁を作ることで、聞こえる人達の世界に聞こえない人達が飛び込むことすら難しくなる。

なぜならこの社会は聞こえる人達が圧倒的に優位に立っているから。これは人数の差で仕方がないことでもあります。

【聞こえないから夢を諦める】
この事実があって良いのでしょうか。
【夢を追いかける】ことに【聞こえないこと】は関係があるのでしょうか。

聴覚障害者側も努力はすべきだし、夢を追うということは生半可な気持ちではできない。

夢は叶わないかもしれない。

でも夢のために努力したことは必ずその本人の力になります。

ですが現状の社会では、【夢を見ることすら叶わない】聴覚障害者が多くいます。

聴覚障害を持つ子ども達は、色んな夢を思い描き、成長していくと夢を見ることを忘れ、【聞こえなくてもできること】を仕事にしようと頑張っている。

パティシエになりたい、保育士になりたい、サッカー選手になりたい…

子ども達の将来の夢のランキングは聴覚障害児だって同じはずです。

聴覚障害者が夢のために努力すること。
社会が無条件に壁を作らないこと。

聴覚障害者の夢を応援する】ということは、
【社会】変える必要があります。

what's!? coffeeという一つのお店だけが頑張っても変えられることはほんの僅か。

クラウドファンディングによって多くの支援者、応援者を集めることで、ほんの僅かな動きも大きな変化にすることができます。

資金調達という面も確かにあります。

ですが、皆様に支援者、応援者になっていただくことが大切なのです。

コーヒー職人とバリスタ

私はwhat's!? coffee のバリスタとして、自分の中で目指している、心掛けているバリスタ像があります。

目指しているバリスタ像は、

【コーヒー職人にならないこと】 です。

バリスタってコーヒーの職人じゃないの?ってなるかもしれませんが、私はそう考えていません。

ここで意味する職人とは、最高に美味しいコーヒーを作り上げる能力を持っている反面、頑固で気難しく、接客が最低限な事です。

この職人気質と言われるものは、日本ではよく見かけます。

頑固親父の店で客が気を使いながら…のような。

もちろんお店やブランドにより色々な考え方があるので一概には言えません。

正解か不正解は置いておいて、私は職人になりたくありません。

コーヒーのことについてはとても勉強していますし、目の前のコーヒーには全力で美味しく淹れられるよう努力しています。

ただ、そのコーヒーは何の為に美味しく淹れているのか。

【お客様の為です】

お客様に美味しいものや良いものを体感してほしいというのが目的です。

コーヒーはカップ1杯で終わりです。 

カップ1杯になるまでにも生産地からカップ1杯になるまで多くの方が関わっています。

それが飲んだら終わりなんです。

お客様はわざわざ、カップ1杯のコーヒーの為に時間を使って、お金を払っているのです。

それってバリスタにとってとても嬉しいことで、お金以上にお礼をしたい気持ちが溢れるんです。

でも何か物を渡すわけにもいかない…となったら行動で示すしかない。

その想いが接客に現れると私は思っています。

だからこそ、挨拶やお礼の言葉、笑顔、ちょっとした会話や気遣いが出てくるのです。

この接客を高いレベルで行うことができるのが、最高のバリスタだと私は思っています。

だからといって職人にその想いがないとは言いませんが…笑顔がなかったり言葉数がかなり少なかったり、お客様が高圧的に感じてしまうのは勿体ないな…と。

ちなみに不器用でも想いが伝われば、手慣れている店員よりも物が売れたりします。

長くなりましたが、コーヒー職人を否定するわけでもないですが、私はコーヒー職人にならないというのはそういった想いがあるからです。

聴覚障害者はバリスタに向いてる?


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バリスタってどんな仕事だと思いますか?

 

コーヒーを淹れる人…が1番イメージされやすいですね。おそらく。

 

あとはスターバックスコーヒーの店員さんとか。

 

 

私はイタリアに短期留学した経験もあり、本物のバールにいるバリスタを何人も見てきました。

 

1日何店舗も飲みに行くのは大変でしたが…

 

イタリアのバリスタはすごいです。

 

イタリアのバールって人気店だと小さなお店の中にピークタイムはお店の中に10人〜15人とか居て、それが5回転6回転ぐらいするほど忙しいです。

 

それをバリスタ2人とレジ係1人で難なくこなしていくんです。

 

それだけでなく、注文内容が画面でバリスタに知らされたり、レシートをバリスタに渡す…のようなものは何もないんです。
(お店によりますが大半は)

 

簡素なレジとエスプレッソマシンとカウンター。

これだけです。

 

お店により多少違いますが、まずはレジで注文し、お会計が終わったらレジ係の人ではなくお客様である自分がバリスタに向かって注文内容を伝えます。

 

それをバリスタがあっという間に提供してくれます。


なんなら常連客との会話もしながら。

 

なんなら困ってる人がいないか目を走らせながら。

 

注文待ちのお客様を見つけて注文は?って声をかけることも忘れず。

 

なかなかハードですよね。

しかも朝から晩までお店は営業しています。

 

シフト勤務なので自分の働く時間が終わったら、注文を手早くパスしてさっさと帰りますけどね。笑

 

 

で、なぜ聴覚障害者がバリスタに向いていると言ったのか。

 

もちろん耳が聞こえないと難しい仕事ですが…聴覚障害者は聞こえない分周りへの気の配り、表情の察知、目で見える情報への対応能力が高いです。

 

僕自身も店頭に立っていると目で見える情報、

 

・来店されたお客様の顔
・注文又は何かを伝えようとしている表情
・困っている動き
・どれだけ飲み終わっているか
・来店からどれぐらい時間が立っているか
・お会計しようと準備しているか

 

などなど上げたらキリがありません。

 

今上げた中には目で見える情報だけでなく、感覚の部分もありますね。

 

コース料理を出すお店でも働いていたことがあり、あのテーブルはそろそろ食べ終わるんじゃない?という感覚は時計を見なくても結構当たってました。

 

 

確かにバリスタは聞こえなければ難しいかもしれません。

 

でも難しいのって注文とかだけです。

 

お客様への気配りという面では、聴覚障害者の目で見る情報はかなり強いです。

 

読唇術ができると遠くのお客様の言ってることもなんとなく分かります。

 

もしも、聴覚障害のある方でバリスタやソムリエ、その他の接客業をやってみたかったけど聞こえないから諦めた…

 

という人がいたら、それはもったいないと思います。

 

やってみて無理なら辞めればいいので、チャレンジはしてみてもいいのではないでしょうか。